春霞がたなびき、山野の情景に趣きが加わるころ。
遠くかすかな眺めが、ほのかに現れては消える移ろいの季節。
24節気72候 雨水次候
一雨ごとに春の気配が感じられる頃となりました。
2月24日は上賀茂に古くから続いているお祭り「幸在祭(さんやれ祭)」です。
上賀茂地域の農家の元服(成人の)儀式で、男子15歳になると
「あがり」といい、里の仕事、祭礼、町内行事など一人前の大人
として扱われます。
「あがり」の子は大島紬の羽織、黒足袋に下駄履き、首に白襟巻の姿で太鼓を打ち鳴らし、
供物を持った大人、大将木とよぶ青木の幣を持つ13歳未満の子を先頭に行列を仕立て、
14歳の少年が首から下げた鉦を鳴らし「おーめでとうござる」などと節をつけて
囃し立て、山の神、太田神社、上賀茂神社へと練り歩き「あがり」を神様に奉告します。
時代とともに子供も少なくなっていますが、いつまでもこの素朴な神祭りが続く事を
願っております。