「御すぐき處 京都なり田」の社名にあるように、私たちは”すぐき”に絶対の自信と誇りをもっています。

“すぐき”においては、どこの店にも劣らないと自負しています。

その理由や”すぐき”が私たちにもたらす効果について、お話したいと思います。

少しでも”すぐき”を身近なものと思っていただければ幸いです。

なり田のすぐきってここがすごい!

“すぐき”については、「なり田のトリセツ~【すぐき編】」で説明しているので、こちらの記事を先に読んでいただければと思います。

“すぐき”の旬は、冬と夏の二季にあります。多くの人は、冬が旬だと言います。

間違いではないですが、夏の”すぐき”も立派な旬なのです

冬の”新漬すぐき”は、漬け込む期間が短いことから、爽やかな酸味とすぐき本来の味をお楽しみいただけます。

夏の”時候慣れすぐき”は気温の上昇とともに、自然醗酵のしっかりとした酸味と塩味が特徴です。

なり田が誇れるのは、夏に樽出しの生すぐきを販売しているということ

京都で”すぐき”を販売しているお店はたくさんあります。

そこで売られているのは、真空された”すぐき”ばかりです。

決して真空が悪いわけではありません。なり田でも真空の”すぐき”を販売しています。

ただ、真空の”すぐき”は、熱処理をして醗酵を止め、保存期間を長くしたものになります

樽出しの”生すぐき”は、その名の通り樽から出してすぐの”すぐき”を指します。

樽の中で熟成させている分、乳酸菌のラブレ菌も豊富です。

“すぐき”の樽を管理するのは、難しく手間と時間もかかります。

ほかのお店が”すぐき”をすべて真空で販売している理由はそこにあります。

なり田では、日々”すぐき”の状態を確認し、徹底した管理のもと、自信を持って樽出し”生すぐき”をみなさまへお届けしています。

“すぐき”の成長の中で・・・

なり田には、自社農場があります。そこですぐきを栽培しています。

8月下旬~9月にかけて、すぐき畑の種蒔きが始まり、10月に間引き菜(すぐき菜)を摘み、11月下旬に収穫します。

今年の”すぐき”は、今のところ順調に育っています!

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9月中旬に撮影した際は、”すぐき”の芽が少しずつ出てきました。

10月下旬では、すくすくと生長している”すぐき”が確認できました。

意外に”すぐき”の生長は早く、種まきから3カ月もすれば、収穫ができます。

私たちが願うのは、今年もたくさんみなさまのもとへ”すぐき”をお届けすることだけです。

2017年に関西を襲った10月の台風では、多大な被害を受け、翌年6月には”すぐき”の販売が終了していました。みなさまに”時候慣れすぐき”をお届けできなかったことは、今も残念でなりません。

種蒔きの段階ならまだしも、10月下旬のすぐきが順調に育っていた中での台風は、茎ごと折れていたり修復不能な状況でした。その年の生産量は、いつもの半分ほど・・・。

自然災害の為、誰も責められないですが、その思いもあり、去年と今年はより一層”すぐき”への思いが強くあります

上賀茂のすぐき畑を眺めながら、順調に育っていることに日々感謝しています。

今年も無事みなさまのもとへ、”新漬すぐき”をお届けできますように。

食べ続けよう!腸内環境を整えるために・・・。

ラブレ菌の発見

健康にいいとされる植物性乳酸菌のラブレ菌は、”すぐき”から発見されました。

最初に発見したのは、故岸田綱太郎博士です。

免疫力と関係の深いインターフェロン研究で知られるルイ・パストゥール医学センターで、研究されていました。

※岸田博士の研究軌跡

  • 健康に良いとされる食品を研究
  • 特に長寿で有名な地方で多く口にされていた、ヨーグルトや乳酸菌飲料に着目。乳酸菌研究に力を注ぐ
  • 「京都の男性は全国2位の長寿」という記事を目にし、京都の人が好んで食べる漬物を調べた。

  • 1993年”すぐき”から全く新しい乳酸菌の一種を発見。ラブレ菌と名付けた。

ラブレ菌の特徴

ラブレ菌は、”すぐき”を漬け込む「室」や「樽」に長年住み続けています。

日本人は味噌や醤油、漬物などの植物性の発酵食品を食べ続けてきました。

野菜や米といった食物繊維が多い食材も食べてきたので、欧米人に比べて腸が長いとされています。

長い腸へ生きたまま届きやすいのが植物性乳酸菌です。

 ※植物性乳酸菌・・・野菜や穀物を発酵させる。生命力が強く、胃酸や消化液を潜り抜けて、生きて腸まで届く確率が高い。

腸と乳酸菌の働き

腸は脳から独立して働いています。第二の脳とも呼ばれ、栄養を吸収し免疫をつかさどる器官です。

体の免疫機能の60%以上が腸に集中し、人体最大の免疫器官と言われています

腸の中の善玉菌を増やし、腸内環境を整える重要性は、ここからきています。

余談:アメリカでは、”すぐき”を「マジックピクルス」と称しています。海を越えた国々でも、注目される食品となっています。

乳酸菌の役割

乳酸菌や納豆菌は、人間にとって必要な菌で、腸内に届くと善玉菌が増えます。腸内環境がよくなり、免疫力を高める働きがあります。

この善玉菌の代表が乳酸菌です!乳酸が雑菌の繁殖を抑えてくれます。

素材を醗酵させて・・・ヨーグルトなど(=動物性乳酸菌)

         ・・・漬物,味噌,醤油など(=植物性乳酸菌)

☆ラブレ菌は、この植物性乳酸菌の代表格として注目されています!

“すぐき”の過酷な環境で育つラブレ菌は、植物性乳酸菌の中でも腸内で生き抜く力が特に強いと言われています。

これからの”すぐき”の楽しみ方

いよいよ11月から”新漬すぐき”の予約受付が開始します!

確実にお買い求めいただくためにも、11月中の予約をおすすめします!!

その前にもう一度”時候慣れすぐき”の味を確かめていただきたいと私たちは思っています。

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深い酸味こそ”すぐき”の真骨頂であり、乳酸菌が豊富で体にとっても効果があります。
長い期間熟成させることで醗酵した味わいは、その年その月ごとでも全く味が違います。

そうした味の変化をお楽しみいただいた後で、”新漬すぐき”をご堪能いただければと思います。

ご予約いただいてから、ご発送までにしばしお時間がかかります。

その間にでもなり田自慢の”時候慣れすぐき”を召し上がってみてください。

この時期しか出せない味を感じていただけるはずです。

なり田の時候慣れすぐきの詳細はこちら

さいごに

なり田自慢の”すぐき”を少しでも知っていただけたでしょうか??

みなさまの食生活に少しでもお役立てできるよう、私たちは日々邁進しています。

今年も美味しい”すぐき”をお届けすることが、私たちの使命です。

“新漬すぐき”が漬け上がるまであと少し。

最初に味を確認するその日まで、従業員一同突き進んでまいります。

みなさまも今年の仕上がりを楽しみに、もうしばしお待ちくださいませ。

京都なり田オンラインショップでは、すぐきをはじめ、京野菜の漬け物を多数ご用意しております。

11月1日~11月30日まではホームページ上でも”すぐき新漬”のご予約を承っております。
12月上旬ごろ、新漬が出来上がり次第受付順に発送いたします。

京都なり田オンラインショップ